慢性痛とストレスの自覚

現代人はストレスにさらされることが多いと言われていますが、腰痛などの体の痛みとの因果関係も注目されています。

 

厚生労働省の調査や日本心身医学会などでもその関係について述べられています。

 

私も日頃見ている中でも、

「筋肉が固い」=「痛みが強い」

とは必ずしもならないケースをしばしば目にします。

 

触られて「筋肉が固い」と言われながらも「痛みの自覚」がない方もいらっしゃいます。

 

国際腰痛学会という医師の集まりの中でもそれは研究されています。

もちろん、慢性的な症状すべてがストレスのせいとは言えませんが、そうであるケースが多い可能性が高いようです。

 

ここで皆さんに思われるかもしれないこと。

それくらいのストレスみんな抱えているよ

 

その通りだと思います。

ですが、考えようによっては

だから慢性腰痛の方が多いんですね

と見ることもできてしまいます。

 

ストレスの少ないアフリカで狩猟を生業にしている民族との比較の情報が依然テレビで放送されました。

ストレスとの因果関係が見て取りやすい例だと思います。

 

この民族は、捕まえた獲物は老若男女問わず平等に分け与えられるそうです。立場が上だ下だ、誰が捕まえたなどはあまり問題ではないようです。

この時点で利益の配分に対してのストレスがありません。

 

文明が発達した国では給料は年数や役職によって差があり、そのための競争をし、その競争によって感情の浮き沈みがあります。

組織にあっては苦手な人とも協力して仕事をしなければなりません。

これらのストレスは思い当たる方も多いでしょう。

 

アフリカのこの民族が感じるストレスは

「獲物が取れなくて食べるものがない」や「ライオンが追ってきて逃げる」

といった命に関わるストレスが多いようです。

極論を言えば10か0か。

 

私たちが感じるストレスは5~6レベルだらだら続くものです。

 

すると、脳の中の偏桃体というストレスを感知し、警報を鳴らす部分の興奮が休まることが無くなります。

 

この反応が慢性腰痛の方の脳の中で見らせるそうです。

 

痛みのすべてがそうだとはもちろん言えませんが、自覚のある方はストレスの対処を考えてみてはいかがでしょうか?

 

ちなみにカラオケやスポーツの中で大きな声を出すことはいいようです。

特にため込みやすい男性。

男性はストレスの発散は下手だそうですから、試してみてもいいかもしれませんね。

 

そのほかには、心地よく感じること、楽しく感じることをすると偏桃体の興奮が抑制されるそうです。

 

マッサージを受けたり、ストレッチをしたりして体を動かしたり、趣味に時間を割いたりできるといいようです。